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20分間で描く即興アートで勝敗を競う「LIMITS Digital Art Battle」

アートに勝敗をつけるというタブーを犯し、アーティストの頂点を決めるガチンコアートバトルトーナメント「LIMITS Digital Art Battle」。20分間という限られた制限時間で作品を描き上げると、審査員の採点と観客の投票で勝敗が決まるという、まるでHIP-HOPのフリースタイルのようなバトルトーナメントとなっている。

その東部エリアの選抜戦となる「LIMITS Eastern League」が、11月8日に渋谷の東京カルチャーカルチャーで開催された。これまでにない「デジタルアートバトル」とは一体どのような盛り上がりを見せるのか?実際に現地をレポートしてきた。

「LIMITS Digital Art Battle」とは?

2人のアーティストがステージに入場し、ルーレットによって制作テーマが決められる。すぐさま制限時間のカウントダウンが始まり、アーティスト達はその場で決まったテーマに沿った作品を、20分間というわずかな制限時間内で仕上げなければならないのだ。

ステージ上にはワコムの液晶タブレットが1台ずつ設置されており、制作アプリは好きな物を使用可能だ。制作過程は大型モニターに映し出され、観客はリアルタイムで作品が完成していく様子を眺められるようになっている。

20分が経過するとバトルは終了。完成した作品は複数の審査員による500点満点の採点が行われるだけでなく、観衆の投票100点満点によって勝敗が競われる。バトルは全てYouTube Liveでリアルタイム中継されるため、現地にいなくてもネットから視聴して投票に参加することも可能だ。

短い制限時間の中、衆人環視の中で行われるバトルは、従来のアートでは感じられない緊迫感を生み出す。アーティストはスピードと発想力が求められ、自らの限界が試されるという、史上類を見ないデジタルアートのバトル型エンターテインメントとなっている。

賞金500万円を賭けた世界大会「World Grand Prix 2018」

LIMITS Digital Art Battleは、東西リーグに加えて、関東、中部、関西、九州で地区予選が開催される。東西リーグの成績上位アーティストと地区予選の選出者は、国内最強のアーティストを決定する「JAPAN FINAL」の出場権を得ることができるのだ。

同じように韓国・中国・台湾・アメリカでも予選大会が行われる。世界中から勝ち残ったアーティストが集い、世界最強の座を巡って戦う「World Grand Prix 2018」の開催も決定している。賞金総額は、前年度から300万円アップの500万円。世界最強の栄光と巨額の賞金は誰の手に渡るのだろうか?

東部リーグ戦「Eastern League – 開幕戦」の様子

上位4名が「JAPAN FINAL」の切符を手にする東西リーグ戦は、それぞれ4回ずつの開催が決定している。今回は東部リーグ戦の第1回となる「Eastern League – 開幕戦」に潜入した。

特に元チャンピオンのjbstyle.氏と、成績2位のリタ・ジェイ氏が対戦した第4回戦では、両アーティストの登場で会場が一気に熱を帯びた。竹谷嘉人氏とKENTOO氏による最終戦は、竹谷嘉人氏がわずか7点差で勝利するという接戦で観客を沸かせていた。

いずれもハイレベルな作品が披露され、瞬く間に作品が仕上がっていく様子を眺めるのは、スポーツ観戦に通じる空気感がある。制限時間ギリギリまでペンを入れる光景は、臨場感も抜群。新感覚のエンターテインメントを味わえるはずだ。

「LIMITS Digital Art Battle」に対する想い

2015年に大阪から生まれた「LIMITS Digital Art Battle」。これまでにないアート表現は一体どのように生まれたのか。主催者であるイタミヤダイスケ氏に聞いた。

ーー「LIMITS Digital Art Battle」を始めようと思ったきっかけは?
イタミヤ:もともと自分もクリエイターなんですが、アート業界の“閉塞感”を無くして、「アート業界をもっと面白くしたい、アーティストに夢を与えたい」という想いがベースにありました。

アートの制作過程はクローズドな部分が多かったんですが、アナログでも最後にびっくり映像みたいに仕上げるライブペイントがありますよね。これを「デジタルでやったら面白いんじゃないか?」というところから、制作過程を全てオープンにしてバトル形式にするエンターテインメントを確立して行きました。

ーー出場者はどんな人が多いですか?
イタミヤ:現状はプロのイラストレーターが多いですが、デジタルツールを使うパフォーマーなら、クラフトデザイナーでも写真家でも、出場制限はないんです。例えば写真を構成してテーマに沿った作品を仕上げるというのも、全然アリです。

観客として来た人が「自分もやってみたい!」という気持ちから出場してくれることもあるので、ゼロからでもアートを始めるきっかけになれば嬉しいですね。

元チャンピオン・jbstyle.のアドバンテージ

イラストレーターのjbstyle.氏は、「LIMITS Digital Art Battle」に毎年出場しており、2016年の「LIMITS JAPAN FINAL」でチャンピオンに輝いた経験を持つ注目のプレーヤーだ。Eastern Leagueでも勝利を納めたjbstyle.氏は、自身の心境についてこう語った。

ーーどうやってあんなに素早く作品を描いているのですか?
ライブアートはDJのBGMに合わせるとか、決められた時間で描き上げることが多いんです。短い時間でお客さんに覚えて帰ってもらう、ということを長年やって来たので、「LIMITS Digital Art Battle」のバトルでも、アドバンテージになっているのかもしれないですね。

ーー20分間という制限時間については?
短いように見えて、絶妙な時間じゃないでしょうか。30分だとお客さんが飽きてしまうし、15分だと全体的なクオリティがグッと下がってしまう。必要最低限な時間になっていると思います。

ーー今回のバトルで行った新しい挑戦は?
今まで通り、緻密な作品を仕上げることはもちろんですが、見ている人が楽しめる工夫を考えていました。描いていた絵をひっくり返したのも工夫の一つでしたが、ギミックを考えすぎると泥沼にハマってしまうので、お客さんの印象に残る描き方を考えていきたいですね。

・ ・ ・

2018年の世界大会に繋がる「LIMITS Digital Art Battle」は、まだ国内予選が始まったばかりだ。

国内最強を決める「JAPAN FINAL」は誰が勝利するのか、世界最強の座を競う「World Grand Prix 2018」は誰が制するのか。新しいアート表現の動向に目が離せない。

■大会スケジュール
LIMITS Eastern League 開幕戦
11/10 (fri) 渋谷 カルチャーカルチャー
LIMITS Western League 第2戦
2017/11/15 (wed) 阿倍野 ROCKTOWN
LIMITS Eastern League 第2戦
2017/12/4 (mon) 渋谷 カルチャーカルチャー
LIMITS Western League 第3戦
2017/12/13 (wed) 阿倍野 ROCKTOWN
LIMITS Eastern League 第3戦
2018/1/17 (wed) 渋谷 カルチャーカルチャー
LIMITS Western League 第4戦
2018/1/23 (mon) 阿倍野 ROCKTOWN
LIMITS Western League 第4戦
2018/2/7 (wed) 渋谷 カルチャーカルチャー
LIMITS JAPAN FINAL 最終予選(地区別:関西 関東 九州 中部)
2018/3/10-11 (sat-sun) 渋谷 カルチャーカルチャー
LIMITS JAPAN FINAL 本大会
2018/4/14-15 (sat-sun) 阿倍野 ROCKTOWN
LIMITS World Grand Prix 2018
2018/5/某日(2日間開催予定)

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