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夜の新宿御苑に異次元空間出現! 自然×テクノロジーが融合した巨大インスタレーションとは?

普段は開放されていない夜の新宿御苑で、自然とテクノロジーを融合させたイベント「GYOEN NIGHT ART WALK 新宿御苑 夜歩(よあるき)」(以下、夜歩)が、2018年10月12日に開催されました。

夜歩は、約2kmのコースを歩きながら(もしくは走りながら)、光と音のインスタレーションで彩られた夜の新宿御苑を楽しむイベント。筆者は一夜限りのこのイベントを体験することができたので、その様子を写真をふんだんにいれてお届けします。

また、記事後半では夜歩の空間演出を担当したライゾマティクスの代表取締役 齋藤精一氏にインタビューした内容も掲載。動画と合わせてご覧ください。

夜歩はイギリス式風景庭園前からスタート。新宿の摩天楼がひときわ存在感を放っていました。

スタート地点から少し歩くと、「induction lights」と呼ばれる夜の滑走路のように等間隔に置かれたライトが様々な色に光るインスタレーションが出現。これからはじまるイベントの期待感をあおっていました。

写真と文字では伝えきれない部分ですが、スタート地点では程よいアップテンポの曲が流れています。音楽は歩く歩調に合わせた速さで作られているそうで、コース全体を通して自然と気持ちが上がっていきました。

続いては、光で囲まれたゲートの中を通り抜けていくことでワープしたかのように感じる演出の「The Warp」。筆者は撮影に夢中になってしまいワープ感は感じませんでしたが、ゲートをくぐっているだけなのにテンションが上がりました。光と音楽って凄いですね。

光のゲートをくぐった先には、力強く上空に照らされたレーザーが。レーザーは各個体ごとがぐるぐると動いていて、不思議な空間になっていました。

続いてはレーザー光線のように鋭いライトが並んだインスタレーション。鋭さに圧倒されていると……

ライトが雲のようになったり

虹のような演出に。来場したお客さんから「おぉ!」という驚きの声が溢れていました。

驚きの演出のあとは、ブラックライトで照らされた糸に誘導されながら次なる場所へ。


辿り着いたのは新宿御苑の中でも木々が生い茂る場所。「The deep Forest」と呼ばれるインスタレーションによって幻想的な森になっていました。

赤や青のライトに照らされた森は幻想的だったのですが、緑のライトも赤や青に負けない幻想感があったのが印象深かったです。

また、森を進んでいくと霧が出てくる演出もあり、不思議さや神秘さも深めていました。最後は少し暗い小道を歩いて、スタート地点の開けた広場に帰ってきてゴールです。

レポートは以上となります。

ライトアップされた桜や紅葉を愛でるイルミネーションイベントとは違って、約2kmを歩きながらアートを体感する体験は新鮮でした。また、もともと夜の時間は開放していない新宿御苑は外灯がなくそもそもが暗いので、暗さの中に色々な光が混ざっていることも印象深かったです。

ここからは、空間演出を担当したライゾマティクスの齋藤精一氏に演出の狙いなどを聞いていきます。

■新宿御苑は奇跡の場所。その真意は?

——齋藤さんは、「GYOEN NIGHT ART WALK 新宿御苑 夜歩(よあるき)」の総合ディレクターを務められています。齋藤さんにとって新宿御苑はどのような場所だったんでしょうか?

ひとことで言うと、「奇跡の場所」です。東京のど真ん中でこれだけ広い空間で、表現も含めてイベントやれる場所を探してもないじゃないですか? 今回、環境省さんや新宿御苑さんと、カルチャー・ヴィジョン・ジャパンさんが動いていただいて、奇跡の場所が開いたと。

初めてではないかもしれませんが、新宿御苑で光と音のインスタレーションをやらせてもらえたのはすごく嬉しいです。

僕は学生のときに「新宿御苑森の薪能」という夜の新宿御苑で火を焚きながら能をやるイベントを一度だけ見たことがあるんです。

その時に、新宿って明るいイメージがありますが、「東京の真ん中にこんなに暗い場所があるんだ」って驚きがあったんですが、今回はそのことを思い出しながら、噛みしめながら、「せっかくこういう場所でやらせていただけるんだったら、今まで考えてきたことを集約してやりたい」と思って今回空間演出をやらせていただきました。

——新宿御苑でイベントというと、昼間のイメージもあって「寝っ転がる」とか芝生に座って鑑賞するのを想像していました。「歩く」という「運動」を取り入れたのはなぜなのでしょうか?

今回のイベントは2020年のオリンピック・パラリンピックに向けた日本文化を発信していく調査の側面もあるんです。ロンドンオリンピックのときに、確かロンドン市長が「オリンピックを機に市民の運動率をあげていく」というような発言をされていて、その発言に感銘したんですよね。せっかく新宿御苑でやるのであれば、インスタレーションやランドスケープをモチベーションに歩くとか運動することができないか、と思って夜歩(よあるき)にしました。

——音楽も歩くとか運動を意識されているんですか?

そうですね。老若男女の適正な歩くペースに合わせて音楽の速さも決めています。スタート地点は音楽を厚めにしているのですが、それは歩くのに慣れてもらうためにそうしています。

途中音楽が切れる箇所が何か所かあるんですけど、虫の声など新宿御苑だからこその自然を感じてもらえるように、あえて音楽を切っています。

ーー スタート地点でかかっていた音楽の中に「ヘイ!」流れるところがありましたが、繰り返し聞いているうちに「ヘイ」が来るのが楽しみになってきて自然とテンションがありました。目で楽しむだけでなく音楽も楽しみながら歩くのは面白い体験でした。

ありがとうございます。音楽はDJ UPPERCUTというミュージシャンにつくってもらったんですが、昼間の鳥の鳴き声もいれているんですね。昼間の声を夜に聞くのも面白い演出になったと思います。

——夜歩の第2回目、3回目といった今後の予定は決まっているんでしょうか?

とくに予定は決まっていません。ただ、これは僕だけの思いですけど、いつかまた新宿御苑さんでやりたいと思っています。というのは、新宿御苑くらい大きな場所でイベントするスケール感をそもそも持っていなかったんですね。

そういう意味では今回イベントをおこなったことで、スケール感に慣れたのでまた新宿御苑さんでやれたらなぁと思います。また、新宿御苑さんだけでなく、環境省さんや都や市がお持ちの公園とかが「夜の公園のこういった使い方があるんだ」と気づいていただいて、もっと世の中が面白くなればいいなと思います。

(動画ライター 砂流恵介)

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