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クリエイターが集う渋谷カルチャーの中心地「しぶや花魁」を定点観測

「しぶや花魁」は、渋谷・道玄坂に店を構えるウォームアップバー。その名の通り、小腹を満たし、一杯ひっかけて、ナイトライフのウォームアップをするバー。

実際、店の前の道は映画館「ユーロスペース」ナイトクラブは「Club Asia」「WOMB」「ATOM TOKYO」、ライブハウス「Shibuya O-EAST」など渋谷カルチャーのメッカに続いている。

国内外からクリエイターが集うハブ

スタッフいわく、しぶや花魁は「たどり着けない人はたどり着けないし、導かれた人しか入れない場所」。

たしかに周辺にはバーや居酒屋がひしめき合う一体にあり、古民家を改装した静謐な外観の「しぶや花魁」は、ちょっとした偶然や、めぐり合わせがなければ入らないかもしれない。

店内に入れば不思議な空間が広がる。落ち着いた赤を基調に、和のアイテムと奇抜なイラスト、そしてDJブースなどの音響システムが融合。DJが様々な音楽をミックスアップして新たな楽曲を作るような、個性的なアイテムから独自の世界観が醸成されている。

ユニークな店には、国内外からDJや映像作家、俳優などクリエイターが訪れるという。2014年には、店に通うクリエイターによるブランド「OIRAN MUSIC」を発足し、精力的に活動を続けてきた。

渋谷カルチャーのキーパーソン ヴィーナス・カワムラユキ

「しぶや花魁」を立ち上げたコンセプト・プロデューサーはヴィーナス・カワムラユキ氏。DJ・作詞などマルチに活躍するクリエイターで、客たちも「音楽業界のご意見番」「大事な決断は必ず相談する」と、絶大な信頼を寄せる渋谷カルチャーを牽引する人物の一人。

しぶや花魁の由来やリアルな店舗に込められた思いを聞くことができた。

ーー「しぶや花魁」という店名にはどんな意味が込められている?

カワムラ:渋谷のこの場所が、もともと華街だったこともありますが、私は作詞家など言葉の仕事をするなかで気づいたことがきっかけです。

同じ言葉でも時代によって意味が変わっていったりするんですよ。時代背景で言葉の持ち味が変わるってすごくおもしろいなって。

だから「花魁」という言葉が、今はちょっとドキっとするセクシャルな言葉だと思うんですけど、もしかしたら自分たちのパワーとか力で2010年代以降の表現とか、意味を変えることができるんじゃないかと思っています。

そのことは逆に、言葉の意味を変えられるぐらいに、「過去へのリスペクト」と「おもてなし」を大切にするという、決意の表れですかね。

ーーSNSで簡単にコミュニケーションを取れる時代にリアル店舗にはどんなねらいが?

カワムラ:私は「書き込み」より「口コミ」だと思っていて、書いて話すことも大切ですけど、実際に会って話すと人生楽しくなるし脳にも良いと思っています。

ーー店内で流す音楽で大切にしていることは?

カワムラ:たとえばお店の音楽も、私だったりスタッフが選んだものを選曲したり、実際にDJブースでミックスするようにしています。最近増えているサブスクリプションの音楽配信サービスは使っていません。

人生って「選択」の連続だしインプロビゼーション(即興)の積み重ねが人生作るじゃないですか。「選択」をするときに「とりあえずこれでいいや」というのが許せなくて。

クリエイターたちは何を求めて来るのか?

しぶや花魁にはどんなクリエイターが来ているのだろうか? そして、彼らはクリエイティブにどんなやりがいを見出しているのだろうか? 店の日常を観測した。

Yun*chi

Twitter

ーー職業は?

Yun*chi:主に歌手です。打ち込み系の音楽で、アニメのエンディングテーマとか主題歌をやらせてもらっていたりします。ピコピコした音のエレクトリック要素があるダンスミュージックで、ポップスを歌っています。

ーーしぶや花魁にはよく来ますか?

Yun*chi:よく来ますね。すごい癒される感じがして、安心します。

一人でご飯を食べるの苦手で、だから知ってる人とかもいるし、新しい出会いもあるし、雰囲気すごくいい場所だなぁと思っています。

ーー通うようになったきっかけは?

Yun*chi:私、もともと髪の毛がボブカットだったんですよ。それで、友達から「Yun*chiと同じ髪型の人が素敵なバーをやってるんだよ」って聞いて、ガラガラって勇気を出して遊びにきたときがあって。

それでたまたまユキさんがいらっしゃって、お話をしたところから来るようになりました。

ユキさんには歌詞を書いてもらったこともあって、仕事もプライベートもとても尊敬できる女性です。

Risa Taniguchi

Twitter

ーーお仕事は?

Risa:テクノのDJです。最近はアメリカでツアーをしたり、ヨーロッパのスペインでリリースをしました。

ーーしぶや花魁にくるようになったきっかけは?

Risa Taniguchi:DJが終わって、色々な疲労が出てきて、まったりして帰りたい、という時に来るのが当たり前になってますね。気づいたら来ているようになっていたようにも思いますが、強いて言えばユキさんとディープな話をした思い出が強いです。

ーークリエイター同士の交流を大切にしている?

Risa:家でひとりでいても何も生まれないので。普段はこもって作ってばっかりなので、でないと一生1人なので、意識的に出るようにしています。

ーー風営法でクラブカルチャーへの風が変わってきている。10年後どうなっていてほしいですか?

Risa:風営法の問題は私達DJには切っても切り離せないトピックです。海外でDJを出来ても、日本に帰ってきたらDJできる場所がないなんて、悲しすぎるので。

10年後までに法律の整備は私達も力を合わせて、主体的にやっていかなくてはならないなと思います。

DJ MIDORI AOYAMA

Webサイト

ーー花魁にはどれくらい前から来てますか?

MIDORI:花魁は2011年ぐらいですからねもう7年くらい。

毎週のように僕もこの辺でよくDJしたりクラブに遊びに行くんで、その前にウォーミングアップでバーに遊びに行って一杯飲んでからでかけています。

ーーしぶや花魁はどんなところですか?

MIDORI:花魁はすごいクリエイティブな方がたくさん来ると思うので、自分もそういうクリエイティビティがほしいなってなった時にいこうかなと思います

ーーどんな客層ですか?

MIDORI:ホント色々ですね。僕みたいに音楽やってる人もいれば、映画作っている人、絵描いてる人、あるいはアイドルだったり、それこそ政治に関わっている人とかもいるし、建築家だったりとかなんか芸能人の方とか。

そこが花魁の一番おもしろいところで、みんながフラットになれる空間です。

ーー風営法でクラブカルチャーへの風が変わってきている。10年後どうなっていて欲しいですか?

MIDORI:僕はあまり真剣に考えてなくて、大事なのは音楽そのものと、音楽を聴く人だと思うから、もちろんそのお店がなくなったりとか新しくしたいとかそういうのはすごい悲しいことだけど、お店がなくなったらまたどこかに新しいお店が出来たりすると思います。

でも大事なのは、常にクオリティの高いミュージックを発信し続けるアーティストと、それで踊り続けたいと思えるリスナーたち。

ーーいい音楽とは?

MIDORI: いい音楽は心の底から感じるし、人の心を躍らせる。それが自分にとっての音楽の定義なじゃないかなと思います。

音楽プロデューサー Josh Bess

Webサイト

ーー職業は?

Josh:音楽プロデューサーです。ニューヨークから来ました。

ーーどんな仕事をしていますか?

Josh:色々なジャンルのクラブミュージックを作れるプロデューサーだけど、音楽制作ソフトウェア「Ableton」のティーチャーなど、教育者として教える仕事もフォーカスしています。

ーーしぶや花魁に来る理由は?

Josh:たくさんあるけど、継続してくる理由は、クリエイティブな仕事をするに人間として、周りの人間はすごく重要。ここに来るとクリエイティブな人がすごく集まるので、そういう環境に身を置くのはすごく大切ですね。

ーー色々仕事があるなかで、どうして音楽を選んだ?

Josh:なにかを作ることに小さいころから興味がありました。そこからピアノ、ドラムを習い、やがて楽曲制作を始めました。

大人になって、曲をつくることによって人の脳にどのようにして「クリエイティブな考え方」を与えるかに興味がわきました。さらに言えば、自分だけでなく誰かに教えることで他の人にクリエイティブな考え方が生まれるっていうことをすごく楽しいと思っているので、音楽の仕事をしています。

映像クリエイター WAKA

Instagram

ーー職業は?

WAKA:映像ディレクターをしています

ーー映像のジャンルは?

WAKA:ファッション系など若い世代に向けた広告映像を中心に撮影と編集をしています

ーー通うようになってよかったことは?

waka:映像やってるプロデューサーやカメラマン、照明、メイクさんなど一緒に映像を作っていく上で必要な仲間や先輩がたくさんいらっしゃるので、よく相談しています。お酒の場なのでカジュアルに話せますし、良い出会いが多いです。

ーーどんな時にしぶや花魁に来ようと思いますか?

WAKA:疲れた時もそうだし、楽しい事、嬉しい事があった時に花魁行こうと思うんですよね。私にとってターニングポイントになる場所です。

ーー色々な仕事があるなかで、なぜ映像の仕事を選んだ?

WAKA:昔から何かを自分が作ったものを見てもらうのが好きだったのですが、表現野中でも映像が私は一番感動を伝えられると感じています。

映像の一人では出来ないことをみんなで作るっていう魅力にすごく惹かれています。

ーー10年後の目標は?

WAKA:海外に出たいですね。東京で出会った仲間と一緒に作った作品を海外に発信していきたいです。それで、「花魁で20代の時飲んでたから、今の自分がある」って言いたいですね(笑)

俳優/パフォーマー 服部美香 

Twitter

ーー職業は?

服部:舞台で役者をやってます。

ーーどんな舞台ですか?

服部:小劇場が多いですね結構劇団とかもバラバラでいろんなところに呼ばれてい
いきます、でますという感じでいろんなところに出てます

他には全身タイツパフォーマーとして女の子3人組でユニットを組んでいます。

ーーなぜ全身タイツ?

服部:友人がやろうと提案して、それにのっちゃいました。私たちにしかできないことをやろうという責任感があります。

・ ・ ・

クリエイターたちは自らの仕事に誇りを持ち、お互いにリスペクトし合うことで自らの創造力を磨き上げようとしていた。

言葉の意味すら自分たちで変えようとする強い意志が込められているからこそ、クリエイターが集い、新たなカルチャーが生まれるのかもしれない。

しぶや花魁
住所:渋谷区道玄坂2-22-6
電話:03-5456-8782
営業時間:18:00〜til late

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