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科学とロマンの結晶だ!  世界初の人工流れ星は完成間近

夜空から星が次々に舞い降りる流星群。

瞬く星が次々に落ちていく刹那的な光景に心を鷲掴みにされた天文学を専攻する学生がいた。

彼女は考えた。

こんなに人の心を惹きつける流れ星を作ることが出来れば、これまで経験したことのない宇宙発のエンターテイメントが生まれるんじゃないかと。

広大な宇宙をキャンバスにすることで、一度に沢山の人たちに大きな感動を与えられるのではないかと。

そんな一人の女性の夢から生まれたのが、宇宙ベンチャー企業「ALE」だ。科学の力を使って、世界初の人工流れ星を夜空に降らせたい。

ALEが目指している壮大なプロジェクト「SHOOTING STAR Challenge」の内容や、流れ星に込めた代表の思いを聞いた。

2020年に広島・瀬戸内地方で施予定のSHOOTING STAR Challenge

宇宙からエンターテイメントを仕掛けるをテーマにALEが推し進める「Sky Canvas」事業の大きな目玉が、2020年春に人工で作られた流れ星を日本の上空で降らせる「SHOOTING STAR Challenge」だ。

独自に開発している人工衛星に、流星源と呼ばれる特殊な素材で作られた粒を搭載。宇宙空間で軌道に乗った衛星から流星源を放出し、一定の高度で発光させて、まるで流れ星が、夜空を流れるように見せる前代未聞のプロジェクトだ。

実は完成間近?  “人工の星”を降らせる衛星

星を降らせる母体となるALEが東北大学と共同で開発中の衛星。2020年のプロジェクトに向けて打ち上げが予定されている2機の衛星のうち、1機はほぼ完成間近だ。

ALEのプロジェクトは、JAXAの革新的衛星技術実証プログラムの候補に選択されている。完成間近の1機はこの後、厳しい安全審査を経て、JAXAのロケットに積まれることになる。現在、ラボでは2機目の衛星の製作作業も急ピッチで進められていた。

発光する流星源は1円玉より小さい! 

衛星に積まれた人工流れ星となる流星源の大きさはなんと1円玉より小さい。球体の流星源を衛星から放出。一度のイベントで約10粒ほど降らせて、高度60〜80キロメートルの上空で発光させる。

流星源は、現在までに最大で-1等星の明るさまで実現できることが検証されている。これは2等星の北極星より2倍ほど明るい計算だ。

また、流星源の材料によって色と明るさを制御することができ、オレンジやグリーン、ブルーなどの色の流れ星も流すことが可能だそうだ。

宇宙ゴミにさせない 人に危険を及ぼさないが最重要プライオリティ

人工流れ星に使われている材料は、直径10mmほどのサイズで大気圏に突入する温度によって発光し消滅する。ALEでは、宇宙空間と同じ状態を作ったラボで実験を何度も繰り返し、確実に上空で燃え尽きる設計を実現しているそうだ。

エンターテイメントとサイエンスを両立して宇宙産業発展に貢献したい

ALEの岡島礼奈代表に話を伺った。

ーー流れ星を人の手でつくることで、私たちが得られることって何だと思いますか。

岡島:流れ星を自分たちで作れるようになって、好きなときに流れ星が見えるようになると純粋に楽しいと思うんです。

また、私たちは、天然の流れ星の真似をしようとしているのではなくて、人工ならではの演出をしたい。

流れ星って一瞬で消えてしまってよくわからない。ゆっくり長く流れたり、一気に五つの星が流れたりとか、天然にはない演出を仕掛けていきたいです。

次に科学的な側面で話をすると、私は、人間のイノベーションに本当に必要なものは、ずばり基礎科学だと思っています。

流れ星自体を作れるようになったら、新たなエンターテイメントとしてビジネスにもなるし、科学の発展にも繋がると考えています。

SHOOTING STAR Challengeを皮切りにして、科学とビジネスを両立していきたいのです。

ーー2020年に流れ星を降らせるということに特別な意味を感じていますか?

岡島:2020年は皆がスポーツで盛り上がる年。スポーツで盛り上がるイベントの前に、人工流れ星を完成させたいというのはやっぱりあって、オリンピックは何かしら出来るといいなと思っています。

オリンピックのメダルの数だけ流すとか、聖火リレーが走っている都市に流れ星を流すとかそういうことができたらいいなと思っています。妄想です(笑)。

2020年の人工流れ星プロジェクト 今後のスケジュールは? 

2020年に流れ星を降らせる衛星のうち1機は今年の10、11月頃にJAXAの安全審査を経て完成する予定。

平成30年度中に鹿児島県の内之浦から打ち上げられる予定だ。2機目についても民間のロケットを使って来年の夏頃に打ち上げられる予定。

安全を確保できる高度に衛星が移動するまで待つ必要があるため、プロジェクトの実施は早くとも2020年の春になる予定だ。

小さなベンチャー企業が仕掛ける壮大な夢を乗せたプロジェクト。あなたも一味違った流れ星をオリンピックイヤーに眺めてみては?

ALE 
SHOOTING STAR Challenge

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