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ダメこそ、美し。世界25か国に浸透した新たなジャパンカルチャー、「ヘボコン」

「妥協」と「割り切り」詰まったロボが、世界に「笑い」と「温もり」を発信。

2018年6月30日、渋谷宮益坂付近にある300人程収容できるイベント会場「東京カルチャーカルチャー」で、「ヘボコン 2018!」が開催された。

「ヘボコン」 とはロボットなんて作れない人たちが、自作の「自称・ロボット」を持ち寄り無理やりロボットバトルをするイベント、技術力の低い人限定ロボコン。

2014年の初回大会開催以来、ヘボコンは世界に広がり、今では25か国以上で開催される。2016年に開催された初のワールドチャンピオンシップでは、約10か国の出場者が集結した。

ルールは至ってシンプル。だが…

ルールは簡単。ベニヤ板の土俵の上で、両側から同時にロボットをスタートさせ、土俵から落ちる、または転倒したら負けというロボット相撲ルール。

にも関わらず、ほとんどの試合は決着がつかない。

ロボットが動かない、思うように操作ができず、勝負にならないからだ。主催者側は試合前に、動作確認する様にと注意してるハズなのに…。しかし、そういった技術者の技術力だけではない人間的なヘボさも、この大会を彩る重要な要素。

また、遠隔操作や自動操縦など、その他審査員が技術力が高いと判断した場合ペナルティが課せられるいうめちゃくちゃなルールも存在する。

さらに、ヘボコン においてトーナメント勝者は“名誉ある優勝者”ではない。全ての出場者たちが目指しているのは、最も技術力の低い人に送られる「最ヘボ賞」だという。

「技術力」と「熱意」で勝負するのがロボコンなら、ヘボコン は「妥協」と「割り切り」が重要だと言える。

ヘボい、を賞賛に変える

大会主催者の石川大樹(デイリーポータルZ)から話を聞くことができた。

--ヘボコン を始めたきっかけ
石川:昔から失敗作が好きで、普通は成功したものだけが記事などに掲載されるので、失敗作って陽の目を見ずに埋れていっちゃうんです。そういった失敗作をたくさん見たいと思ったので、失敗作を集めた大会を開けば、そこでいっぱい見られると思って主催しました。

ーー日本国内のみならず、世界中でヘボコンが愛されている理由
石川:イベント自体に色な解釈ができるんですが、モノづくりの入り口としてすごく良いと思ってやっている人もいるようで、教育の一環として学校で開催されてる所もあります。
他では、日本のヘンな文化だと面白がってやっている人もいるみたいです。
こういった様々な解釈から面白がれたり道具として使える点が、ヘボコンが愛されている要因だと思います。

ーーこの大会を通じて伝えたいこと
石川:上手くできなきゃいけない呪縛から解放されて欲しいと思っています。この大会をみてもらってもわかる様に、ヘボいロボットを見て皆ゲラゲラ笑って楽しくなれている。つまり、人は下手なことやモノを面白がることができると思うんです。その気持ちで色んなことに挑めば新しいことに挑戦しやすいし、色んなプレッシャーから逃れて楽しく生きることができるかもしれないと思ってます。

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この日、参加した32組の中で最ヘボ賞を獲得したのは、大田区にある大森貝塚にちなみ、貝殻を大量に搭載したロボット。動力に「ほら貝の風圧」を用いたことで、人々の心を鷲掴みにするも、1回戦敗戦時にバラバラになり、自ら貝塚と化した。

最ヘボ賞を獲得した“こやしゅん”さんには、主催者石川さんの小学生の息子が作ったトロフィーが贈呈された。

ヘボコン の世界は価値観が逆転した現実とは逆転した世界の様に思える。しかし、上手いものでも下手なものでも、標準値からどれだけかけ離れているか、そこにエンターテインメント性があるという事を示しているのではないだろうか。

この考えをもってすれば、人生は激変するかもしれない。
あなたがずっと抱えてきた「短所」は、明日から「長所」にもなりうる?

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