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ビーチを熊手1本でキャンバスに変えるアーティスト「J.ben」

ビーチに出現した、美しく壮大なアート。この作品は熊手を使い、一人のアーティストが約3時間かけて描いたものである。そして、この作品は、しばらくすると波や風などによって消えてしまう刹那的なアートだ。

普段はWebデザイナーとして活躍しているフランスのJ.ben氏は、2014年からビーチアートを開始。才能あふれる彼の作品は幾何学模様や木々、ドラゴンやマリオのスーパーキノコなど様々なジャンルにわたる。

自然素材が生み出す儚いアート

彼が生み出すビーチアートは、全て自然の素材を使って表現されており、濡れた砂浜や干潮時砂浜に描くという。そのため、どんなに素晴らしい作品も満ち潮や、風や太陽の影響で消えてしまう刹那的な儚いアートである。

ビーチに転がっている流木など、手元にあるものを使い描くことができるが、最も適しているのは彼が愛用している熊手だという。“ビーチの砂に絵を描く”、という誰もがやったことがあるであろう行為が、ここまでの芸術を生むとは驚きである。

作品のスケールや内容によって異なるが、作品の平均所要時間は約3時間だという。彼は通常潮が完全になくなる2時間前に描く始めるとのこと。

描かれた線のコントラストがハッキリと見え、非常に細かい砂であることが、最高の作品が生まれる条件だという。粗い砂の場合、より速く水分を失う傾向にあり、せっかく描いた線がどんどん消えていってしまうからだという。

J.ben氏と日本

雲と生き生きとしたドラゴンが描かれた“DRAGON JAPONAIS”。この作品は、J.ben氏にとって、簡単には描くことができない挑戦的な作品だったという。

彼にとって“日本”は、なくてはならないテーマだという。いつか日本のビーチで自らのアートを披露したいと望んでいる。そのためにも、この難しい“DRAGON JAPONAIS”にあえて挑戦したとのことだ。

彼のポートフォリオには「GEISHA」という作品もあり、日本への興味を感じさせる。

活躍するビーチアート

彼の作品は、広告やイベント、ワークショップ、記念日や誕生日などにも多くの人に活用されている。他にもビーチアートを通じて、世界にメッセージを投げかける作品もある。

例えば、強く鉛筆を握りしめたこぶしを描いた“TRIBUTE TO CHARLIE HEBDO”は、2015年にパリで起きたシャルリー・エブド襲撃事件を受け、生まれた作品である。

この事件はフランス・パリにある風刺週刊誌を発行している「シャルリー・エブド」本社に、覆面をした複数の武装した犯人が襲撃し、12人を殺害した事件である。この事件を取り巻く不幸な事件は相次ぎ、表現の自由に関する議論が世界中に巻き起こった。

犠牲になった人々に尊敬を示すと共に、彼もまたこの作品を通じて言論の自由の大切さを訴えたのだった。

J.ben氏の作品は完成図も素晴らしいが、その製作過程を見るのもまた楽しいだろう。高台から波音をBGMにビーチを眺めて、作品ができあがっていくのをのんびり眺められたら最高だろう。彼が、念願の日本のビーチに来てくれる日を心待ちにしたい。

J.ben
Courtesy of J.ben

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