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「団地には昭和が夢みた未来がある」 団地を撮る写真家が伝えたいこと

昭和の高度経済成長、西洋化、そして全国各地に建てられた団地。
団地は、日本の昭和の時代を象徴するいわば、アイコンだった。

日本の団地の姿、形にみせられたニュージランド人の写真家、Cody Ellingham氏(コディー・エリンハム氏)は、5年前に日本に来日して以来、たくさんの団地の写真を撮り続けてきた。

初めて団地を見たときは、どこか宇宙船をかんじさせるような団地のフォルムに惹かれ、次第に、団地が日本に入ってきた経緯を勉強したり、日本で団地が果たした役割を知るうちに内面的な魅力に惹かれていったそう。

ニュージランド人の写真家がファインダーを通して見た、日本の団地はどんな姿なのか。

団地が伝えるその頃想像していた未来の形

コディー:建物はその時代を映す鏡だと思います。この写真の団地は、スペースシップのような形をしていると思いませんか。この団地が建てられた当時、人々が描いていた未来は、きっと明るくて素敵な未来を想像していたのではないかと思うんです。

撮った写真を見せながら、団地について語ってくれたコディー氏は、まるで建物と、会話ができるような口調で話をしてくれた。

これまでに撮影した全国各地の団地はおよそ数百箇所に及ぶ。コディー氏は、様々な姿・形の団地を写真におさめてきた。コディー氏が撮影した写真からは、団地の荘厳で自信に満ちたような雰囲気をどこか感じる。写真に込めたのは、団地からあふれる未来への希望や、その時代にあった高揚感だという。

コディー:団地がたくさん作られた時代は、オリンピックが初めて東京にくる時代だったり、新幹線や高速道路が次々にできたりしました。皆がひとつの目標に向かって頑張っていた時代だと思います。

コディー:ファインダーを通して団地を見ると、僕には明るい未来が見えるんです。

誰も写っていない でも人の気配がする団地の写真

コディー氏の作品のもうひとつの特徴は、人を写さず、あくまで建物=団地を写していること。ところが、登場人物が出てこないにも関わらず写真から強く感じるのは、団地に住んでいる人の気配や匂い、息づかい。

写真を見ていると、まるでドアを開けて誰かが出てきそうな雰囲気だ。彼によると、ひとつひとつの団地には、そこに住んだ人たちの歴史があり、物語があり、それを作品から感じ取って欲しいという。

現代の団地を写した写真であるはずのコディー氏の作品は、想像次第で、物悲しくノスタルジックにも見えるし、どこか未来感を感じるようにも見える。人が登場しないことで、より自由に想像して、作品を色々なとらえ方をして楽しめそうだ。

今、団地を見て感じられること

平成の時代に、今になって団地を作品として出すことへの意味をコディー氏に聞いた。

コディー:昔の団地を見ているのになぜ未来を感じるのか。私が思うには、この頃は貧しくても自由があったし、未来をつくろうという団結力があった、未来へのビジョンがあったんじゃないかと思います。

今はそのビジョン見つけにくいですよね。皆、個が強くなって自分の欲求に対して強く依存するようになっていると思います。個が強い現代だからこそ、団地の写真を見て何か感じてもらえたらと思います。

・・・

コディー氏の団地写真を集めた「DANCHI DREAMS」はクラウドファンディングで目標額を達成。10月に発売予定だそう。気になった人はコディー氏のホームページをチェックしてみては。

■ フォトグラファー  Cody Ellingham
Cody Ellingham HP DERIVE
DANCHI DREAMS HP http://danchi-dreams.com/

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