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模型×デジタルガジェットで誰もがSF世界の主人公に

まるで未来から持ち込まれたかのような錯覚を受けるメカっぽいフォルムをした「ヘッドセット」や「ゴーグル」。新進気鋭の造形作家・池内啓人氏が模型とデジタルガジェットを組み合わせて生み出したアート作品だ。未来のデバイスを彷彿とさせ、実際に身につけられるアート作品として人気を呼んでいる。

池内氏が作品に込めたテーマは、「レディメイド」と「レトロフューチャー」。材料には既製品が使用され、日常でも使えるようなリアリティを追求している。作品のフォルムは1980年代前後のSF映画やアニメなどで想像していた未来像を感じさせる。

過去には文化庁主催の「メディア芸術祭」や世界最高峰のメディアイベント「アルス・エレクトロニカ」にも招待され、国内外から高い評価を受けている造形作家・池内啓人氏。作品を通して表現する世界観とは?

昔の人が想像していた「未来の世界」を今に再現したい

小さい頃にSF世界に憧れていたという池内氏。ロボットが出て来る映画やアニメの世界に惹かれ、いずれはそういった世界がやって来ると思っていたそう。しかし、昔の人が想像していた世界はやってこず、あの頃は想像もできなかった未来がやってきた。

そんな中、「かつて思い描いていた未来がないなら作ればいいのではないか」と思ったのが、「レディメイド」と「レトロフューチャー」をテーマにした作品作りを始めるきっかけになったという。

池内氏の仕事場で、作品を通して表現したい世界観について話を聞くことができた。

ーーレトロフューチャーにこだわった作品作りをされていますが、なぜそこまで昔の未来に惹かれるのでしょうか?

池内:僕は90年代に生まれたので80年代を知らないんです。だから(映画やアニメなどで)昔の人が想像していた未来はどこかファンタジーの世界なんですよね。80年代というファンタジーを想像している、憧れがあるんです。昔の人が想像した未来を今に蘇らせるのはとても面白いです。

既製品を使うことで日常でも身につけられるアート作品に

ーーもう一つの作品のテーマであるレディメイドへのこだわりは何ですか?

池内:現実にある材料を元に作品を作ることで、人が身につけたり、ジオラマだったら360度見渡せたりするじゃないですか。そうすると作品が実際に枠を出て現実世界に現れたような気がしてとても面白いじゃないですか。実際にある既製品を使ってもう一つの現実を作りたいんです。

作品はレンタル可能。誰もがSF世界の主人公になれる!

ーー池内さんの作品は実際に装着できますよね。作品はレンタルすることが可能だと聞きましたが、実際に身につけたいという方は多くいらっしゃるんですか?

池内:はい。見た目がかっこいいとおっしゃってくださる方ももちろん多いんですけど、自分が身につけて主人公になりたいという人も多いですね。何で広まるんだろう。やっぱりかっこいと皆んな思っているからじゃないかな。

こういう(池内氏の作品のような)未来がやってくるんじゃないと思っていたけどこなかったじゃないですか。誰もがどこか主人公になりたいって気持ちがあるんじゃないかなって僕は思います。

ーー造形作家としてアート作品をレンタルすることで得られる知見は何かあるんでしょうか?

池内:モデルや、アイドル、映像作家などにお貸しして利用してもらうことで、自分の作品が立体的になり、自分の創作の枠を超えて現実に入るのがとても面白いと思っています。立体的になるというか作品が現実に溶け込むような。それ自体がアート作品になると思っています。

モノがシンプル化していく現代社会に対する反骨精神

ーー現代社会では色々なものがシンプル化していて、池内さんの作品はその社会の流れと逆行しているような感じもしますが何か意識されていることはあるんですか。

池内:シンプルなものに対しての反骨精神はありますね。今の世の中はどんどんシンプルな方向に流れて言っているので。シンプルはとてもいいと思いますし否定はしないのですが、僕が作るような価値観もあっていいんじゃないかなと思います。多様性というか。

ーー今後はどういったことに挑戦していきたいですか?

池内:スケールを大きくして1分の1のジオラマを作りたいですね。ヘッドセットなどの作品と一緒に部屋に置いたら一個の空間が出来上がるんじゃないかなって思いますね。頭から始まってどんどん現実に侵食して枠をはみ出ていきたいなと思います。

・ ・ ・

未来から持ち込まれたようなフォルムの作品を現実世界に溶け込こませてアート空間を立ち上げていく造形作家・池内啓人。池内氏の作品の周りにはもう一つの現実が広がっていくようだ。あなたも作品を身につけてSF世界の主人公を体験してみては?

造形作家・池内啓人
WEBサイト:http://ikeuchi-products.tumblr.com/
▼連絡先:ikeuchi1010@yahoo.co.jp

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