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声紋認証(音声認証)とは?仕組みと精度、問題点をまとめてみた

生体認証として、指紋や顔による認証が注目を集めている。さらに、私たちが持つ声も生体認証の手段として用いることができる。昨年話題になったAIスピーカーの登場で、デバイスを声で操作する時代が到来しつつある。それに伴って、声紋認証も重要な技術になることが予想される。

声紋認証(音声認証)とは

声紋認証とは、自分の声で認証を行う新しい仕組みだ。いわゆる生体認証の一つで、生体認証の一番身近な例では、スマートフォンの指紋認証が挙げられる。また、最近では iPhone に搭載されたFace ID による顔認証もある。

生体認証のメリットは、声や指紋などその人固有のものであるため、第3者によるハッキングを受けにくいというものだ。声紋認証のデバイスを解除しようと思えば、本人がその場にいて声を発しない限りできないようになっている。

声紋認証の仕組み

声紋認証の方法としては、統計学の手法を用いられることが多い。簡単に説明すると、大量の声のデータを持つ学習データから音声の特徴を認識する。そして、認証対象となる入力音声と、過去に抽出された特徴と比較しながら、入力された音声が本人かどうか判別できるようにするのだ。近年のAIの進化により、この技術は大きく進歩している。

声紋認証の仕組みをもう少し詳しく見ていくと、声の音響的な特徴と、言語的な特徴を分けて扱うことが多い。音響的な特徴は、認証する人の声がどのような周波数特性を持つか表すもので、言語的な特徴は音素の並び方に関する制約を表わしている。これらの要素を分析することで、声紋認証技術は使えるようになりつつあるのだ。

声紋認証の精度はどのくらい?

声紋認証の精度だが、近年は大幅に向上しているのが実情だ。声をビッグデータとして蓄積することができ、それを分析するAI技術も実用化されるようになってきたことが大きい。AIの得意分野に分類があるが、音声データもデジタルデータとして落とし込めば、文字情報や画像などと共にAIの分析対象として利用することができる。

声紋認証の精度だが、現在では誤認証の発生確率も高くても1%ほどと言われている。ここまで制度が高まってくると、さまざまな領域への展開が十分に可能となる。

今後期待される声紋認証の活用例

声紋認証の活用事例について見ていこう。ここでは、特徴的なサービスを3つ紹介したい。

AIスピーカー

声を発することでさまざまなサービスを受けることができるAIスピーカー。ここでも声紋認証の活用が進められようとしている。

例えば、AIスピーカーを通じてECサイトで買い物をする場合、決済の認証をどのようにするかが課題となる。声でやり取りできるなら、それで行えるのが理想だ。

AIスピーカー向けの声紋認証技術については、NECが展示会で発表しており、今後この技術があらゆるAIスピーカーに搭載されるかもしれない。

銀行サービス

セキュリティの高い認証が求められる銀行サービスは、これから声紋認証の活用が期待される分野のひとつだ。なかでも鹿児島銀行は声紋認証の導入を進め、オンラインバンキングの利便性を向上させようとしている。

オンラインバンキングは、これまで複数のパスワードを入力するなど手間がかかっていたが、これが簡素化されることで、顧客の利便性が高まることが期待されている。

コールセンター

コールセンターでも声紋認証を用いてオペレーションを短縮しようという動きがある。保険会社のアフラックでは、声紋認証によって住所確認などを完了させるようオペレーションを行っているという。これにより、2分かかっていた確認作業をほぼ無くすことに成功している。

声紋認証の問題点は

このように、今後活用範囲がさらに広がることが予想される声紋認証。しかし、まだ問題点もある。

その一つが、認証率だ。誤認証の発生率が1%とお伝えしたが、この発生率では認証ミスが許されないシビアなサービスでは利用するのが難しい。例に挙げた鹿児島銀行の事例も、声紋認証と従来のパスワード入力を組み合わせる手法を取っていることから、声紋認証に完全に切り替えるのはハードルが高そうだ。

また、声紋認証を行ううえで、マイクの性能も鍵になる。マイクの性能が高まれば、認識すべき音を拾いやすくなり、声紋認証の精度も高まることが予想される。声紋認証を実用化するには、ハードウェアの進化も欠かせないのだ。

今後声紋認証はどうなる?

今後、声紋認証が広まるかどうかのキーポイントとしては、AIスピーカーの普及にあるのではないだろうか。

声がインターフェースになるAIスピーカーと、声紋認証の相性は非常に良いと考えられている。例えば、お店にAIスピーカーを設置しておき、クレジットカード決済の際に声紋認証を行うことができれば、面倒な数字入力や署名などが不要になる。声紋認証の今後の展開は、AIスピーカーが鍵を握っているかもしれない。

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