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「ビール瓶」で環境問題を解決する「Beer bottle sand」

長い間その対応の必要性が叫ばれている地球の環境問題。水不足や大気汚染、オゾン層の破壊、水質汚染に土壌汚染。挙げればキリがないほど、私たちには問題が山積みである。

すでに多くの問題を抱えているにも関わらず、環境問題は更なる広がりをみせている。悲しいことに、以前は予想だにしなかった問題も生じ始めているのだ。例えば「砂の減少」。「限りある資源」とよく耳にするフレーズだが、砂もまた“限りある資源”なのだという。砂はどこにでもあり、ビーチに行けば一面が砂浜で、その砂が地球規模で減少しているなんて、にわかには信じられないだろう。

この問題は「海岸浸食」と呼ばれ、実際に世界の3分の2のビーチが、砂の減少により後退しはじめていることが分かっている。砂浜部分がせまくなることで、海に入ると急に水深が深くなってしまったり、波の威力を減少させるだけの距離が無いので、波が高いまま岸に到達してしまうことも。高波は簡単に砂丘を超え、人家がある町になだれ込んでしまうのだ。

広い砂浜は、私たちを高波から守ってくれるだけではなく、動物たちにとっても大切な生息地であるため、「海岸浸食」は深刻な問題といえる。そこでニュージーランドの大手ビールメーカーの「DB Export」はビール瓶を使った画期的な方法で、砂の減少に歯止めをかけようとしている。

画期的なビール瓶のリサイクル法

ニュージーランドでは毎年、ビーチから砂が取られ、バスレーンやオフィス、ショッピングモールの建設のために使われているという。ニュージーランドもまた「海岸浸食」の問題を抱える国の一つである。

この事実を知った「DB Export」は、ニュージーランドのビーチを守るため、ビール瓶を砂に変えるアイディアにたどり着いた。というのも、なんと毎年約60,000トンの瓶が埋立地に埋められているため、瓶を埋める代わりに砂にして無駄を無くし、ビーチを守ろうということのようだ。

このユニークなアイディアを実現しているのは「Beer bottle sand」である。飲み終わった空瓶をこのマシンに入れると小さなスチールのホイールにより、わずか5秒で瓶を粉砕し、ガラスの砂に変えてしまうという。ちなみに、1本の瓶から200グラムの人工砂を作ることができる。

「DB Export」によると、このマシンで作られる瓶からできた人工砂は、ビーチの砂と同じ1.0mmサイズの粒子だという。その粒子の細かさからコンクリートや道路、ゴルフのバンカー、造園などにも使用することができるという。

「手軽さ」と「楽しさ」がリサイクルを促進

「Beer bottle sand」の素晴らしい点の一つは、瓶に貼られているラベルを取り除いてくれるところだ。「リサイクル」というと、ラベルをはがしたり、中をすすいでキレイにしたりと、何かと「ひと手間」を要求されることが多い。そんな中で、飲み終わったらすぐにリサイクルできる「Beer bottle sand」は、人々のリサイクルへのハードルを低くしてくれるはずだ。

さらに、「Beer bottle sand」にはガラス張りの部分があり、瓶を入れると人工砂が出てくる様子を見ることができる。どんどん溜まっていく人工砂を見ていると、自分たちの成果を見られているような気分になるだろう。各イベントやバーで人工砂の量を競ってみても面白そうだ。

またマシンにはwebカメラが内蔵されており、人工砂が出てきた時の人々のリアクションの画像を自動でキャプチャし、HPにアップしている。“OUR HEROES”として自分の映像がHP上で紹介されることも、ユーザーにとっては嬉しいポイントなのではないだろうか。

こうした大手企業が環境問題に取り組むことは、一般の消費者にとっても大きな影響を与える。さらに今回のように、楽しみながらリサイクルできることで、より多くの人が継続的に活動に参加してくれることだろう。世の中にまだまだ山積みである環境問題も、こうした企業や個人のアイデアや取り組みによって、少しずつ解決に向かっていくのかもしれない。

Beer bottle sand
DB Export

bouncy編集部
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